癒しを求めている大人におすすめの漫画と題して、さくらももこ先生の傑作「コジコジ」をご紹介したいと思います。
20年以上も前に世に放たれた漫画ですが、わたしは未だにふと手にとっては読みふけってしまいます。
コジコジの温かくて超くだらないストーリーは息抜きにピッタリですよ~。
ぜひデスクに傍らにコジコジを。
コジコジってなによ?
まずは「コジコジ」についてよくご存じないかたのために、いったい何者なのかを解説していきます。
さくらももこ先生が生み出した名作といえば、「ちびまる子ちゃん」が有名ですよね。
他にも2018年にお亡くなりになるまで、独特の世界観が癒しと笑いを与えてくれるエッセイ本や漫画を数々出版しています。
その中の作品のひとつ「コジコジ」は1994年から3年間にわたって連載されていた漫画です。1997年にはアニメ化もされていたので、ちらっと目にしたことがある人もいるかも知れません。
コジコジっていったいなんなのか…、正直よくわかりません。(笑)
ライオン風な顔周りのモコモコした飾りや、ほっぺたにあるグルグルの模様がとりあえずカワイイ。
漫画の中では「宇宙生命体」として紹介されています。そう、どうやら宇宙人っぽいのです。
自分の名前すらまともに書けない(ときどきは書ける)アホな子なんですが、たまに絶妙に的を得たことを言ってくるナゾの生命体。
彼なんだか彼女なんだか、性別すらも超越するナゾ可愛い生き物がコジコジなのです。
コジコジ癒しのおすすめエピソード
そんなナゾに包まれたコジコジは、「メルヘンの国」という癒しの中心地みたいな国を舞台としたお話です。
コジコジを読むならぜったいに見てほしい、癒しのおすすめエピソードをご紹介します。
おすすめエピソード①その3「学級劇 ちびまる子ちゃん」の巻
さくらももこ先生の幼少期をコメディタッチで描いている「ちびまる子ちゃん」を、コジコジのキャラクターたちがなぜが学級劇で演じるというエピソード。
メルヘンの国では「ちびまる子ちゃん」をくだらん漫画と評価しているようで、さくらももこ先生の自虐的なユーモアセンスが光るお話です。
なにが癒されるのかって、くだらなさが絶妙。
ちびまる子ちゃんの劇を授業で取り入れている学校、先生が生徒に出す演技指導、やたらと山田君の真似が上手いコジコジなど…。
すべてが絶妙にくだらなく面白いです。もうとりあえず読んで欲しい。(笑)
おすすめエピソード②その20「おりひめとひこぼし」の巻
七夕にまつわるエピソード。
年に一度だけ会うことを許されたおりひめとひこぼしの昔話は、日本人ならご存じの方が多いと思います。
そこにコジコジのキャラクターたちが加わってちょっとしたトラブルが起こる展開に。
メルヘンの国の人々も短冊にお願いごとを書く習慣があるようで、ラストはホッコリする癒しが待っていますよ。
天の川に住む男、天野川男(あまのかわお)さんとコジコジのやり取りがスキ。
おすすめエピソード③その23「やかん君けがをする」の巻
「やかん君」を説明すると、身体は人間で頭はやかんの男の子です。
興奮すると沸騰しちゃう特徴があります。
そんなやかん君がけがをしてしまうエピソード。やかん君って怪我したとき、金物屋に行くと思います?それとも総合病院?
ってゆーかやかん君のご両親は、父親がやかんで母親が人間?はたまたその逆?
ほぅら、もう話の内容が気になって仕方がないでしょう…。やかん君には失礼だけど、どうでも良いこと過ぎて笑えるし癒されます。(笑)
驚きの治療法はぜひ漫画を読んでみてください。
大人の心に刺さる「コジコジの隠れた名言集」
いろいろ考えすぎてしまう大人の心に刺さる、コジコジの隠れた名言集をお話のタイトルと一緒にご紹介させていただきます。
①その1「コジコジはコジコジ」の巻
1巻の一番初めに載っているお話から、これぞコジコジ!って感じの名言です。
コジコジだよ
コジコジは生まれた時からずーっと
将来もコジコジはコジコジだよ
引用元:ソニーマガジンズ・コジコジ1巻より
学校の先生に、「将来は何になりたいのか?」と聞かれたコジコジが答えたフレーズ。
肩書きに捕らわれる前に、自分自身が唯一無二の存在なんだってことを忘れていませんか…?って問われた気がしました。わたしはね。
2021年にアパレルショップ「GU」で発売されたロンTにもプリントされている名言です。
もちろんわたしも迷わずゲットしました。
ほかにも可愛いアイテムが揃っています。
追記:
2021年5月の時点ではもう取り扱いしていないようです…。もしかしたらヤフオクとかメルカリで見つかるかも!
②その2「がんばれ!!ジョニーくん」の巻
うっかりヒドイ言い間違いをしてしまったコジコジが、ジョニー君に謝るために言った名言…。
「あらまあ」と「おやまあ」を言い間違えたのとおんなじだよ
だから許して
引用元:ソニーマガジンズ・コジコジ1巻より
言い間違いをこんなに上手いこと誤魔化す人(?)をはじめてみました。言葉のチョイスが素晴らしいと思いませんか。
コジコジはアホな子だと思っていたのに感心しちゃいました。
※ちなみにジョニー君は、コジコジに登場してくるキャラクターの中でも陰キャとして存在感のある男の子です。
③その14「正月君の活躍だ!」の巻
お正月の精「正月君」のエピソードで、自信を無くして空を飛べなくなってしまった正月君にコジコジが言った名言です。
正月君
飛べないときはゆっくり休めばいいじゃん
仕方ないよ
飛べないんだからさ
どうせ飛べないんなら、心配するより休んだほうがいいよ
引用元:ソニーマガジンズ・コジコジ2巻より
一見いつものコジコジの適当節かと思いきや、コジコジに言われて休むことを決めた正月君はとたんに心が軽くなり、フワッと飛ぶことができたのです。
なにかに固執しているとき、苦しくなって上手くいかなくなってしまった経験をしたことはありませんか。
ときには自分に優しく、休憩する大切さを思い出させてくれるコジコジよ、ありがとう。
※メルヘンの国の住人は、なにせメルヘンの国なので空を飛べるキャラクターもたくさんいます。
④その22「江戸っ子の国のゲタ屋一家がやってきた!」の巻
神様は心の中をウロウロしているので
この辺をウロウロしていません
引用元:ソニーマガジンズ・コジコジ3巻より
「メルヘンの国」の住民の勘違いから、いろいろあって生まれたコジコジの名言。
目には見えない存在の神様を上手に説明している、ごもっともな意見です。
それにしたって、神様が心の中をウロウロしている姿を想像すると笑える…。
コジコジに登場するナイスキャラ
ここまでコジコジのストーリーをご覧になって、コジコジ以外にも不思議なキャラがたくさん登場することがお分かりいただけましたでしょうか。
そんな中でも、20年以上わたしのハートを掴んで離さないナイスなキャラもご紹介させてください。
①物知りじいさん
メルヘンの国にも物知りなじいさんがいます。付け足すと「自称」物知りじいさんです。
ホワホワしている住人しかいないメルヘンの国だからこそ物知りを名乗ることができていますが、わりと適当なことばっかり言います。
知ったかぶりな物知りじいさんが出てくるエピソードはコジコジ全編を通してちりばめられているので、注目して見てみてください。
②頭花(あたまばな)君
頭に花が生えている頭花君は、花が枯れると死んじゃいます。
彼の主な特徴はそれだけです。強いて言うならキノコが大好き。もうそれだけで面白い。
ちなみに頭花君が死にかけるエピソードもあります。
③次郎
学校でいつもコジコジの隣の席に座っているのが次郎君。
半魚鳥というジャンルの生き物です。飛べません。
いつもコジコジに厳しめのツッコミを入れているキャラ。登場するキャラクターのなかではわりと一般的な考え方をもっている男の子です。
次郎君がいるからこそ、コジコジや他のキャラのクレイジーさが余計に際立っている…と思っています。
さくらももこ先生のエッセイ本もおすすめ
さくらももこ先生の傑作「コジコジ」の癒しポイントを熱く語ってまいりました。癒されたい漫画をお探しの方はぜひゲットしてみてください。
電子書籍でも読めます☟
COJI-COJI 1 (りぼんマスコットコミックスDIGITAL)
ちなみに電子書籍ならPaypayやTポイントが使える「ebookjapan」もおすすめ。
本で読みたい方はこちらから☟
COJI-COJI (りぼんマスコットコミックス) 全4巻セット
今からコジコジの漫画を揃えるなら2018年に発売された新装再編版もおすすめ。
90年代に発売されていたコミックには未収録だったストーリーも含まれていて、新たなコジコジワールドを堪能できます。
さくらももこ先生のエッセイ本も、面白くてホッコリするストーリーがたくさん詰まっているので息抜きしたいときには読んでみてはいかがでしょうか。
わたしが一番好きなのは「ももこのいきもの図鑑」。
先生が幼少期から飼ったことのあるいきものとのエピソードを紹介してくれています。シュールで可愛くて哀愁の漂うストーリーばっかり。
中でもトップ5に入る、お気に入りの話は「ショウジョウバエ」。
ね?タイトルだけでそそられませんか。
疲れたときや癒しを求めているときは、無理せず一息ついてみては。