こんにちは。Webライターの33c0m(ミサコム)です。
最近頻繁に取り上げられている人種差別的な事件の影響などで、ブラックカルチャーに興味を持つ方が増えてきた印象を受けます。
わたしは学生時代に、HIPHOPミュージックからブラックカルチャーの魅力に引き込まれました。
今回は「女性に焦点を当てた」ブラックカルチャーを知る映画と題して、物語だけでなく音楽やファッションも魅力たっぷりの作品を5つご紹介していきます。

番外編として、あえて「ブラックではない」主人公が活躍する映画も1本解説しています。
ブラックカルチャーに興味を持った方が、その魅力を知るきっかけになれば嬉しいです。
●目次●
ブラックカルチャーってなに?
そもそもブラックカルチャーってなんなのか、わたしなりの解釈をご説明しておきたいと思います。
ブラックカルチャーは読んで字のごとく「黒人文化」のこと。奴隷時代を経て、激しい人種差別に耐えながらも築かれた黒人独自の文化のことを指します。
ブラックカルチャーから世界に広がったコンテンツは数知れず。
HIPHOP然り、あらゆるジャンルの音楽、ダンス、ラップ、ファッション、スラングなどなど、世界中の人々が人種関係なく最高にクールだ!と心で感じることができる素晴らしい文化なのです!
ぜひブラックカルチャーをリスペクトしながら、彼らの歴史に触れて心を豊かにしていきましょう!
ブラックカルチャーについてもっと理解を深めたい方は、ぜひ以下の記事も読んでみてください。単純にかっこいいから黒人の真似ごとをするのではなく、文化を尊重することの大切さに気付かされます。
Japan for Black Lives:文化の盗用 / Cultural Appropriation とは?どうすれば「盗用」にならないの?
以下から厳選した「女性に焦点を当てた、ブラックカルチャーを知る映画」をご紹介していきます。
①セット・イット・オフ
豪華キャスト4人組の女性たちが織り成す、サスペンス・アクション映画。
人種差別や女性軽視が横行する腐った世の中に逆らってやろうじゃねぇか!と中指を突き立てた彼女たちの葛藤を描いています。
切なくてやるせない気持ちになると同時に、当時の黒人(女性)が置かれていた立場の厳しさを考えさせられる作品。
そんな胸を打たれるストーリーの中でもわたしが大好きなワンシーンは、幼馴染4人組が屋根の上でchillしているところ。清掃業者の制服着てるのに、なんでこんなにクールなんだ…。

(c)MCMXCVI New Line Productions,Inc.ALL Rights Reserved.
切なさの中に漂う哀愁に、人としての魅力を感じます。
90’sHIPHOPのフィメールラッパー重鎮、クイーン・ラティファ姐さんが出演していることでも話題になったそうな。
1996年に公開された映画で、日本語吹き替え版はVHSのみなのが惜しいところ。わたしは中古屋さんで偶然発見したものを購入しました。
ぜひブラックカルチャーに興味を持った方に見てほしい映画です。
VHSはこちら☟
セット・イット・オフ【字幕版】 [VHS]
サントラも最高にクールです…!☟
セット・イット・オフ
主題歌はこちら☟90’s R&B好きにはたまらない名曲。
En Vogue「Don’t Let Go(Love)」
②ドリームガールズ
1960年代、ブラックカルチャーの「音楽」にフォーカスした作品。ビヨンセをはじめとした豪華なアーティストたちが歌い上げる楽曲は鳥肌が立つほどにカッコいい!
実在した歌手やレコード会社のバックグラウンドを元ネタにして、1980年代にブロードウェイで人気だったミュージカル作品を映画化しています。
実際に1950~60年代に行われていた公民権運動(黒人差別を解消するように訴えた運動)などを交えたストーリー展開は、時代背景を忠実にとらえていて分かりやすいです。
またプロデューサーが白人ウケする売り出し方を模索する様子などは、芸能界においてもいかに黒人がランクの低い扱いを受けていたのかが分かる描写がなされています。

(C) 2006 Paramount Pictures and DreamWorks LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
どの役者さんも歌唱力がハンパじゃない!ので、ブラックミュージックを普段聴かない方でも引き込まれると思います。
ビヨンセ姐さんの歌う「Listen」は特別ヤバかった…。感情をぶつけて歌う姿に心を揺さぶられました…!サントラも出てるのでぜひ聞いてみてください。
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ドリームガールズ (字幕版)
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③ポエティック・ジャスティス
続いてご紹介するのはラブストーリー。ジャネット・ジャクソンと今は亡き伝説のラッパー、トゥパック・シャクール主演の映画です。
悲劇が続いて心を閉ざしてしまったジャネット演じるジャスティスと、陽気なキャラで彼女に近づくラッキー(トゥパック)の恋愛模様は、人が生きる上で誰かを愛することの大切さに今一度気付かされる名作。

© 1993 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
黒人を取り巻く抗争やドラッグなどとの絡みも描かれていて重たい雰囲気の中でも、主演2人のやり取りが可愛くってキュンとする場面も。

余談ですが、映画の撮影前にジャネットがトゥパックにエイズ検査を求めたっていうのは有名な話。ジャネット姐さんったらしっかりした女子だこと!
1990年代にエイズが大流行していた背景もあるのかもしれませんね。トゥパックからしてみれば失礼な話かもしれませんが、当時の時代を考えると分からなくもない発想かも…。
彼らのファッションや車などにも注目して見ると、黒人ならではのセンスを感じられてまた面白いです。
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ポエティック・ジャスティス
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④カラーパープル
わたしの通っていた大学の講義でも取り上げられていた、とても分かりやすく人種差別と性差別を表現している映画。
「ジョーズ」や「E.T.」など挙げたらキリがないほど名作を生みだした、スティーヴン・スピルバーグ氏が監督を務めているヒューマンドラマです。
社会問題をテーマにした作品というだけあって、シリアスな場面が多く胸が苦しくなるシーンもあります。
見るに堪えない!と感じる方もいるかも知れませんが、後半は盛り返してくる展開なのでぜひ最後までご覧いただきたい!

©Warner Bros. Pictures
黒人女性たちが世間からの人種差別と身内からの性差別に耐えながら、懸命に生き抜く姿は涙なしでは見られません。主演ウーピー・ゴールドバーグ姐さんの熱演に胸が打たれる作品です。
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⑤天使にラブソングを2
④でご紹介したカラーパープル主演、ウーピー・ゴールドバーグ姐さんの代表作と言えば「天使にラブソングを」ではないでしょうか!
1作目ももちろん超おすすめのコメディ作品ですが、今回はあえて2の方をご紹介したいと思います。
閉校寸前の高校に歌の指導者として赴くことになったウーピー姐さん。でも生徒がどいつもこいつも悪ガキで悪戦苦闘する…。って感じのストーリーです。

©Touchstone Pictures.
悪ガキのなかでも特にツンケンしている女子を演じているのはローリン・ヒル。今となっては世界的に有名なシンガーです。
撮影当初18歳だった彼女の歌声は、もうプロ以外の何物でもない!拍手喝采モノです…。他の生徒役の子たちもオーディションで選ばれた精鋭で、歌唱シーンは必見!!

1作目と合わせて、人生で初めて歌声に感動を覚えた映画。現代の若者にも絶対一度は観てほしい!
生徒たちの間ですこーしだけ人種差別的な発言はあるものの、コミカルに描かれていて作品全体を通して楽しく見れると思います。
1993年に公開された映画ながら、多種多様な人種の生徒を起用しているところにも注目したい作品。まさに人種の壁を越えて団結する姿は、幅広い意味で感動を誘いますよ!

©Touchstone Pictures.
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番外編:パティ・ケイクス
最後に、番外編として「黒人に憧れている白人女子が主人公の映画」もご紹介したいと思います!
こういったテーマを題材にした映画が作られるまでの長い過程を考えると、時代の流れと共に変化してきたブラックカルチャーの「今」を知ることができで感慨深い…。
恵まれていない環境の中で夢を追うパティが、HIPHOPで成功を目指す映画です。貧困層はいまや人種問わず社会的な問題で、白人であろうと苦労して生活している人はたくさんいる実情を描いています。
HIPHOPミュージックに興味がある方はもちろん、HIPHOPは普段聴かない人でも、黒人が築き上げたブラックカルチャーの偉大さを実感できる作品なので、楽しめると思いますよ。

(C)2017 Twentieth Century Fox
劇中で使われている音楽はすべて映画のために制作された楽曲だそうで、パティのスーパーダイナマイトボディから繰り出される魂のこもったラップは超!クールです。
ついでにぶっ飛んでるばあちゃんも最高!
それにしてもフリースタイルラップの相手を「ディスる」ことが求められる状況で、すらすらリリックが出てくるMCって、総じて頭の回転が速くてすごいなぁ~と感心しちゃいました。
大好きなフィメールラッパー・MCライト姐さんがちょい役で出てたのも感激…。
スカッとする映画が見たいときにぜひ!
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パティ・ケイク$ (字幕版)
☟サントラもかっくいい!
Patti Cake$ (Original Motion Picture Soundtrack) [Explicit]
映画を通してブラックカルチャーにリスペクトを!
今回は「女性に焦点を当てた」ブラックカルチャーを知る映画5選と題して、現代人の心に響くであろう作品をご紹介させていただきました!
映画を通して異国の文化を知ることは、視野が広がるうえに心も豊かになるのでおすすめです。
ぜひお気に入りの作品を見つけて、ブラックカルチャーの素晴らしさを噛みしめましょう!
以下の記事では「クール&スタイリッシュな女性が活躍している映画」をご紹介しています!
生きるモチベーションが上がる作品ばっかりなので興味のある方はぜひご覧あれ~!
☟HIPHOPミュージックでスラングを知ろう!って記事はこちら。